活性酸素は、なぜ悪いものであると言われているのでしょうか?
活性酸素は、呼吸により取り込まれた酸素が赤血球中のヘモグロビンにより全身に運びこまれた後に、細胞内のミトコンドリアで水にまで分解され人間の活力になるエネルギーとともに生み出されるものですが、この時分解されなかった余分な活性酸素・フリーラジカルは細胞や遺伝子を傷つける原因となるからです。
呼吸により生み出された活性酸素は毒性が強く、これが細胞を傷つけることで、ガンや糖尿病、脳卒中、心筋梗塞などの生活習慣病を引き起こし、また病名に「炎」がつく病気は、基本的に活性酸素が関係している病気であると言われており、気管支炎、肺炎、扁桃腺炎、膵炎、肝炎、腎炎、アトピー性皮膚炎、角膜炎、中耳炎、脳炎などがこれに該当します。
* 約90%の病気が、活性酸素によるものだと言われています。
さらにアレルギーや老化、シミ、シワ、頭皮の薄毛、抜け毛、白髪などの原因にもなります。
しかし、活性酸素には殺菌や解毒作用があり、体内にウイルスや細菌が侵入してくると、免疫細胞は自ら活性酸素を作り出して、強力な殺菌作用で有害物質を除去してくれる働きもあるので、一概に危険なものであるとは断定しにくい側面も持ち合わせているのです。
(参考文献: テロメア 生命の回数券 / 自由国民社,2017)